ニンテンドースイッチのProコントローラー(純正品)でスティックがすぐに壊れてしまうことはありませんか?
プロコンで最も壊れやすいのはスティックです。
スティックは消耗品なので使用しているといつかは必ず壊れます。
しかし簡単な対策をとることでスティックの寿命がかなり延びる可能性があります。
この記事ではプロコンのスティックを壊さないための予防対策を説明しています。
分解はしませんので誰でも出来ます。
既にプロコンのスティックが壊れてしまってお困りの方は以下のリンクから別記事を参考にしてください。
プロコンを購入してスティックが1ヶ月もしない内に壊れることがあります。
人によっては1500時間遊んでも壊れない、3年使用していても壊れないこともあります。
この差はいったい何?
理由は4つあります。
・ スティックの部品の「アタリ」「ハズレ」
・ プロコンの扱い方(1ケ月以内に壊れる原因の大半はこれです)
・ プロコンの手入れの仕方
・ プロコンの保管場所
この4つでスティックの寿命が大きく変わります。
今回の記事ではプロコンのスティックを壊れにくくするための対策をProコントローラー1000台以上を修理している修理者が詳しく解説していきます。
長々と書いている部分もありますが、対策としてやることは簡単です。
特にスティックを何度もすぐに壊してしまう人は今後の参考にしてください。
プロコンのスティックの壊れ方
プロコンのスティックの壊れ方は大きく分けて2つあります。
スティックの物理的な破損とセンサーの誤作動です。
物理的破損
物理的な破損にも大きく分けて2種類あります。
・ スティックやグリップキャップが折れる
・ タクトスイッチを固定しているプラスチックが外れてしまう
この2種類の物理的な故障はプロコンの扱い方を変えることで予防することが可能です。
スティックセンサーの誤作動
スティックセンサーの誤作動は白い粉、埃、動物の毛、摩耗など要因が色々あります。
その内の白い粉、埃、動物の毛はプロコンの手入れをして使用しない時の保管場所を変えることで防げます。
※ 摩耗は寿命なので諦めてください。
スティックの部品の「アタリ」「ハズレ」について
スティックの寿命が変わる理由のひとつとしてスティックの「アタリ」「ハズレ」があります。
これは結論を言いますと・・・
どうしようもありません
車やバイクでも「アタリ」「ハズレ」があるようにプロコンのアナログスティックにも「アタリ」「ハズレ」があります。
同じ部品でも大量生産による製品のばらつきがあります。
アナログスティック基板は厳密にいうと寸法が数ミクロン単位で違う部品の集合体のため「アタリ」「ハズレ」が絶対にあります。
実際に僕が5年以上愛用しているプロコン(純正品)の実例をあげると
① 新品購入後1000~1500時間で誤作動(ドリフト)
② 自己修理後1000~1500時間で誤作動(ドリフト)
③ 自己修理後2000時間以上使用しているが誤作動無し
上記のように新品で購入したプロコンのスティックは1000~1500時間辺りから誤作動するようになりました。
その後自分でスティックを交換後も1000~1500時間で誤作動しました。
しかし2度目のスティック交換後は2000時間以上使用していますが誤作動はありません。
今もそのまま使用しております。
保管状態、使い方、手入れなどは特に何も変えておりません。
おそらく3つ目のスティックが「アタリ」だったのだと思います。
「アタリ」「ハズレ」は時の運なので「アタリ」だったらラッキーぐらいに考えるしかありません。
プロコンの扱い方について
プロコンのスティックを何度修理してもすぐに壊してしまう人がいます。
原因はゲームをしている時の悪いクセに問題があります。
今までプロコンは1000台程修理していますが、短期間で何度も壊してしまう人のアナログスティックは壊れ方に特徴があります。
センサーの誤作動ではなく物理的な破損です。
スティックの軸やグリップ破損
スティックの軸が折れたりグリップ部分が折れたりするのは言うまでもなく力の入れ過ぎです。
力を入れ過ぎないように気を付けるしかありません。
この壊れ方は修理の割合としては1%にも満たないほど特殊な例です。
どうでもいい個人的な意見を言わせてもらうと、スティックを折ってしまうほどゲームの世界に入り込めるということが羨ましくもあります。
タクトスイッチの固定部分が外れる
もう一つの物理的破損でタクトスイッチ(スティック押し込みボタン)を固定しているプラスチック部分が外れてしまうことがあります。
スティックの故障の1割ぐらいがこの故障です。
正常な状態と比べるとわかりやすいと思います。
スティックをグリグリ回すと引っかかっているような違和感があります。
またこの部分が外れてしまうとニュートラルの位置が物理的に安定しなくなりドリフトすることがあります。
スティックを普通に使用していれば負荷がかからない箇所のため壊れないと言うこともあってか、このタクトスイッチ周りの強度がほとんどありません。
普通に使用していれば壊れることはありませんが、押し込みボタンを押しながらスティックを倒す使い方をしていると簡単に壊れてしまいます。
何度かこの壊れ方をしている人の修理でご相談を受けてわかったのですが、この壊れ方は任天堂のメーカー修理も保証が付かないようです。
当店も同じく保証対象外になりますのでご了承ください。
プロコンの手入れの仕方について
プロコンの手入れをすることによってその後の寿命が大きく変わることもあります。
そんなに難しいことではありませんので参考にしてください。
プロコンの手入れの必要性
プロコンのセンサー誤作動(ドリフト)の原因の一つは白い粉です。
スティックを倒しこんで動かすことでプラスチック部分が削れて白い粉が出ます。
その白い粉がアナログスティックのセンサー付近に入り込んでセンサーが誤作動することがあります。
白い粉を入らないようにするために手入れが必要になってきます。
スティック周りに白い粉が大量に出ている方はそのまま使用すると近いうちに誤作動する可能性が高いので手入れしてください。
マメに掃除する
自分はマメに掃除をしています。
掃除と言ってもスティックのグリップ周り(白い粉が出る部分)をウェットティッシュで拭く程度です。
1分もかからないほどです。ついでにグリップ部分も手汗や手あかが付いているので同時に吹いています。
ゲームをする直前にやるのがいいでしょう。
これだけでも全くやらないのと比べると圧倒的に寿命が延びます。
スティックプロテクトシートを貼る
掃除も簡単ですが毎回掃除するのが面倒くさいという方は、スティックのグリップ周り(白い粉が出る部分)にスティックプロテクトシートを貼るのがオススメです。
これは貼ることで摩擦がなくなり白い粉が出なくなります。
※ エイムリングを付けているとプロテクトシートを貼っていても意味がありません。
エイムリングの危険性
エイムリングを付けていれば白い粉は出ないから壊れにくいとお考えの方もいると思います。
確かにグリップとハウジングに摩擦が起こらないため白い粉は出ませんが、使い込んでいるとエイムリングのスポンジが削れて粉になりスティックセンサー周りに入り込むことがあり逆に壊れやすいと言えます。
実際に修理した一例を挙げます。
Rスティックにエイムリングが付いていました。
このプロコンはLスティック修理でした。
修理前の動作テストではLスティックのみ誤作動していてRスティックは正常でした。
しかし分解すると・・・
画像のようにエイムリングのスポンジが削れて粉まみれになっていました・・・
誤作動はしていなかったですがサービスでクリーニングだけはしておきました。
この修理ではたまたまLスティックが誤作動しているだけでしたが時間の問題でRスティックもすぐに誤作動していたでしょう。
エイムリングを使っている方は、使用できる状態だったとしても定期的に交換することをオススメします。
プロコンの保管場所について
ゲームをしていない時のプロコンの保管場所がスティックの寿命と大きく関係しています。
埃や動物の毛が原因で誤作動する
ゲームをしていない時はプロコンをその辺りに適当に置いている人がほとんどだと思います。
しかしそれだとスティックセンサーに埃がいっぱい入り込んで誤作動の原因となってしまいます。
特に室内で犬や猫などペットを飼っている家では、スティックセンサー周りに動物の毛がまとわり付いてしまいますので保管場所に気を付けてください。
お勧めの保管場所
一番オススメの保管場所は引き出しです。
手間もかからず埃もほとんど入りません。
ちょうどよい引き出しがない場合は蓋のできる入れ物でも構いません。
湿度の高い所は避ける
スティックセンサーの金属部分が錆びて誤作動することがあります。
湿度の高い所で保管するとスティックに限らず基板自体も腐食するので避けるようにしてください。
最後に
長文になってしましましたが基本的にやることは・・・
② スティック押し込みボタンを押しながらスティックを操作しないこと
③ スティックプロテクトシートを貼るまたはマメに掃除する
④ 使わない時は引き出しや入れ物などに入れておく
これだけです。
頻繁に物理的な破損で壊してしまう人は①と②に気を付けて③と④を実行してください。
数ヶ月でドリフトの症状が出てしまう人は③と④を実行してください。
元々これらのことを実行していた人にとってはあまり参考にならなかったかもしれません。
しかし今までの使用状況でこれを実行していなかった人にとっては、寿命が大幅に延びる可能性があります。
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