以前にジョイコンのスティックの裏側の形状について【ジョイコンのスティック部品はどれが正解？ 井形？第４世代？】の記事で詳しく説明させて頂きました。
しかしその後、推奨していた第４世代や井形の第２世代(純正品)で不良品が流通していることがわかったのでこの記事を書くことになりました。
これからジョイコンのスティックを自己修理するためにスティックを購入する方はこの記事を一読してから購入することをオススメします。
スティックの不具合の内容
冒頭で不良品と言いましたが人によっては気づかない程度の不具合です。
純正品と比べると少し微妙な操作が出来なくなっています。
スティック交換後の補正時に２つの違和感
今回紹介する不良品のスティックに限らずジョイコンのスティックを交換後は補正をしないと正常に動作しません。
この不良品のスティックは補正自体は出来ます。
補正後のニュートラルの位置も完全にセンターに調整されます。
しかし補正画面で補正するとき、補正後に違和感があります。
交換後、補正画面で「右」「下」「左」「上」と順番に倒していきますが、このスティックを倒す作業で２つの違和感があります。
少ししか倒していないのに端っこまで行く
補正画面で上下左右にスティックを倒していくときに通常スティックと比べると少ししか倒していないのに△の色が変わります。
しかし補正後の動作では、この影響は感じられませんでしたので特に問題はありません。
各４方向に倒すときに全くブレない
補正画面で上下左右にスティックを倒していくとき全くブレません。
普通、スティックの交換後、補正画面でスティックを倒しこむと人間の手で倒しこむので少しはズレてしまうものです。
例えば補正画面の最初の右方向に倒しこむときに５秒ぐらいかけてゆっくりと倒しこむとほとんどの人は上下に多少はブレながら右方向に進むのではないでしょうか？
個人差があるので一概には言えないかもしれませんが、自分がやると上の画像に用にかなりブレてしまいます。
しかし不良品のスティックで補正をすると機械でスティックを動かしているかのように、軌道が全くブレずに端っこまで行きます。
これは補正後に動作テストしてもこのような傾向があり、各4方向(上下左右)に倒しこんだ位置から少し角度を変えても反応しません。
体感的に10～15度ぐらい傾けても動きません。
例を挙げると補正後の補正画面でゆっくりとスティックを回していくと上下左右の各箇所で一旦停止するような感じです。
RPGのようなゲームだと使い勝手としては影響はないと思いますが、FPSやTPS、アクションゲームなどをする方には違和感があるかもしれません。
スティックの良品と不良品の見分け方
裏側の形状が井形の第２世代(純正品)と第４世代(新型)で不良品がありました。
・ 第４世代は仕入れたものが不良品でした。
・ 井形のスティックはお客様のジョイコンについていました。
因みにコントローラー修理Preludeではこの不良品は販売していませんし修理にも使用しておりません。
スティックの裏側の材質
当店で１つも販売していないと何故言い切れるかと言うと、見た目に違いがあったため全て検査しました。
そして検査した全ての部品が前述のような不良品でした。
見た目の違いで一番大きなところはスティックの裏側の材質ですが、品質の良いカメラで撮影するとわかるかもしれませんが、実際この画像をみても見極めることは出来ません。
不良品側に印字がみえますが、良品にも薄くて画像では見えてませんが同じところに印字されていますので関係ありません。
違いは裏側のアルミフレームの材質です。
比べると不良品の方は光沢があります。良品には光沢がありません。
肉眼で見るとはっきりと違いがわかります。
画像は第４世代ですが井形の第２世代も同じく不良品は裏側のフレームに光沢がありました。
スティックのケーブルの色の違い
良品と不良品でスティックのケーブルの色が微妙に違います。
ケーブルの色は画像で確認できます。
濃いい青色が不良品で薄い青色が良品です。
この違いは第４世代は確認していますが第２世代では確認出来ておりません。
スティックのハウジングに違い
スティックのハウジング(黒いプラスチック部分)にも違いがありました。
良品にはハウジングに円形のスジがあり、不良品にはスジは全くありません。
この違いは第４世代は確認していますが第２世代では確認出来ておりません。
追記 井形(純正品)の偽物
先日、修理したジョイコン(修理内容はスティックではなくロック不良)で修理前の動作テストでスティックの動作が今回の記事で紹介した症状そのものでした。
中を開けてみると画像のスティックが付いておりました。
わかりやすい井形(純正品)のバッタモン(偽物)でした。
純正品と比べると印字がなくケーブルの色も違っており、アルミフレームに３ヶ所の穴が空いておりました。
こちらの画像も印字がないように見えますがカメラが悪く印字が見えていないだけです。
まとめ
井形の第２世代と第４世代でこの不良品が見つかり、現時点でわかっている情報をお伝えしました。
情報を鵜呑みにしない
この情報は自分自身で調べた紛れもない事実です。
しかし他の事実もある可能性があります。
(例１)第４世代でハウジングにスジがあったが不良品
(例２)第４世代でアルミフレームに光沢のあるタイプだったが良品
責任逃れのような言い方になってしまい申し訳ないですが、あくまで自己責任で購入してください。
ただ確率的な話をするとこの記事で書いている良品と不良品の違いから良品を選定して購入すれば、何も考えないで購入するよりは不良品をつかまされる可能性はかなり低くなるでしょう。
使い方によっては問題ない
この記事内では不良品として紹介しましたが、そこまでシビアな操作を求めていない人にとっては全く問題なく使用できます。
・ FPSなどのゲームをするときはプロコンでやるのでジョイコンにシビアな動作は求めていない
・ RPGやアドベンチャーゲームしかやらない
上記のような方はこのスティックでも不便さを感じないと思いますので、気にしないで購入してもいいかもしれません。
コントローラー修理Preludeでの販売
自分が経営しているコントローラー修理Preludeではこの不良品は販売していません。
過去にも販売していませんし、修理にも一切使用していませんのでご安心ください。
・ ジョイコン アナログスティック２個セット 980円(税込)
・ ジョイコン スティック修理 980円(税込)
ただ今までは第２世代(純正品)と第４世代を販売しておりましたが、第4世代の不良品を２回仕入れてしまったために第４世代の販売を中止することにしました。
今後、良い製品が入れば第３世代や第４世代などの部品を販売する可能性もありますが、現在は第２世代(純正品)のみ販売しています。
追記(2022年8月)良い製品が入荷しましたので現在は第２世代(純正品)と第４世代(最新型)の２種類を販売しております。
