スイッチライトで遊んでいて、十字キーが反応しなくてお困りではありませんか?
僕はコントローラー修理Preludeと言うネットショップでスイッチライトなどのゲーム機やコントローラーの修理をしております。
この年末年始に修理の依頼が比較的少ない『スイッチライトの十字キーの修理』がたまたま立て続けに3つありました。
しかし、今回の故障は全て僕が想定していた故障ではありませんでした。
全ての故障には共通点がありました。
十字キーの内一つのボタンが全く反応しない
と言うことです。
普通にゲームをしていてもこういった故障は少ないです。
では何故こういう故障をしてしまったのかと言うことですが・・・
使っている人の過失によるものです。
スイッチライト十字キーの故障には大きく分けて2つあります。
① 接触不良(自然故障が多い)
② ケーブル断線(過失による故障が多い)
この内、十字キーの一つのボタンが全く反応しない症状は②の故障の可能性が高いです。
どちらも十字キーの反応がない故障ですが、故障の種類によって修理のやり方が全く違ってきます。
※ ラッチ破損や基板故障などの原因で壊れることもあります。
この記事を読むと
・ 症状で『接触不良』と『ケーブル断線の故障』の違いがわかる
・ 自分のスイッチライトの十字キーの故障の原因がわかる
・ スイッチライトの十字キーの故障によっての対処法がわかる
上記のメリットがあります。
今回の記事はあくまでスイッチライトの十字キーについての説明になります。
他のコントローラーの十字キーは、機種ごとに仕組みが変わってきますので当てはまらないこともありますのでご了承ください。
スイッチライト十字キーの接触不良
普通に使用していてボタンの反応が悪くなるのは接触不良が多いです。
接触不良の特徴
接触不良は以下のような特徴があります。
・ 押す角度によって反応することがある
・ 徐々に反応が悪くなってきた
このような症状は接触不良で間違いありません。
接触不良の原因
以下のような原因が考えられます。
・ 基板側接点のサビ、汚れ、被膜
・ 接点部分に異物混入
スイッチライトの十字キーは『導電ゴム』と『基板側の接点』が合わさることで通電して反応するテレビのリモコンボタンによく使用されている仕組みです。
接触不良の修理方法
修理方法は以下の通りです。
導電ゴム側の修理が①か②のどちらかをやって基板側の修理は③をやることによってボタンが正常に通電するようになります。
ネットショップでスイッチライトの導電ゴム部分のボタンゴムラバーも販売しておりますので、宜しければご利用ください。
※ 純正部品ではなく社外品のためABXYボタンや十字キーのクリック感が少し乏しくなることがあります。
ボタンの反応に支障はありません。
スイッチライト十字キーのケーブル断線
スイッチライトの十字キーは、メイン基板とサブ基板を繋いでいるケーブルの断線によって十字キーが反応しなくなることがあります。
ケーブル断線の特徴
基板の故障やケーブル断線は以下のような特徴があります。
(例) 十字キーの上方向だけが反応しない
・ 十字キーの他のボタンは普通に反応する
・ 分解や落下など故障したきっかけがある
このような症状はケーブルの断線の可能性が高いです。
上記のような症状で分解や落下などのきっかけが思い当たらない場合は要注意です。
基板故障の可能性があり直らない場合があります。
以前に水没(ジュースを少しこぼした)など心当たりがある場合は基板の腐食が考えられます。
ケーブル断線の原因
この故障は自然に壊れることは滅多にありません。
大半が過失によるものです。
以下のような原因が考えられます。
・ 落下した衝撃でケーブル断線
メイン基板とサブ基板を繋いでいるケーブルの断線したために反応しなくなります。
今回修理した故障
今回の年末年始の十字キーの故障の原因は全て過失によるケーブル断線でした。
① スティック交換時の分解によるケーブル断線
② 前のオーナーが分解してケーブル断線
※ 本人は分解していないが中古で購入した時点で壊れていた
③ 落下したことによりケーブル断線
このようなケーブルの断線がありました。
①、②のように分解したことによって断線するのはわかりますが、③の落下によってケーブル断線と言うのは一見考えづらいかと思います。
珍しいパターンでしたので写真を撮っておきました。
上の画像の赤丸部分が断線箇所です。
落下させた衝撃でバッテリーコネクターの角の突起部分にケーブルが押し当てられて断線しておりました。
この断線により十字キーの上方向ボタンの反応が全くありませんでした。
ケーブルの交換によりボタンの反応が回復しました。
スイッチライトは落下して壊れたり、自分で分解をして壊してしまうことが多いです。
特に多いスイッチライトの自己分解の失敗は
・ 連結ケーブル(メイン基板側の)ラッチ破損 (修理はかなり難しい 修理代はかなり高額)
・ 連結ケーブル(サブ基板側の)ラッチ破損 (修理は難しい 修理代は高額)
この3つが多いです。
ケーブルの交換だと修理代はそれほど高くはなりませんが、ラッチを破損してしまうと修理代が高額になったり店によっては修理不可で検査料だけ取られてしまうこともあります。
自分で分解する際には十分に注意してください。
ケーブル断線の修理方法
この症状の修理方法は以下の通りです。
これだけです。
断線したケーブルを交換することで直ります。
※ あくまでケーブルの断線が原因の場合です。
この連結ケーブルはショップで販売はしていませんでしたが、修理を失敗して持ってこられる方のために在庫は確保しておりました。
連結ケーブル断線が原因の故障が多いので、自分で交換する方のために連結フレキケーブルを販売することにしました。
ケーブルが断線していた場合は、交換するだけで直りますが意外とこのケーブルを交換するのは難しく失敗しやすいです。
注意点は2点あります。
・ ケーブルの曲げ方
ケーブルの向き
このケーブルには向きや差し込む場所に違いがあり間違いやすいです。
表裏を間違っても通電しないだけなので壊れることはありませんが、メイン基板に差し込むところをサブ基板に入れてしまうと基板自体が破損してしまう可能性があります。
※ 実際には間違えたことはないので壊れるかどうかはわかりませんが非常に危険です。
上の画像の向きで各基板側に差し込んでください。
ケーブルに線が30本近くあります。
この線に注目すれば違いがわかるかと思います。
サブ基板に差し込む画像の方がわかりやすいです。
ケーブルの曲げ方
この連結ケーブルは元々がかなり無理のある曲がり方をしています。
しかし元々付いていたように折り曲げないと、ハウジングを閉めた時にケーブルを巻き込んで再び断線してしまう可能性があります。
ケーブルを差しこむ前に元々のケーブルと同じ向きで同じ折り目を付けてから差し込んでください。
分解による連結ケーブル断線について
スイッチライトの分解による故障で多い連結ケーブルの断線ですが、このケーブルは両面テープでがっつり留めてあるので外す際には断線しやすい箇所です。
しかし修理に慣れている人であれば、このような断線はあり得ないことです。
何故ならこのケーブルはラッチから外すことはありますが、修理過程でケーブル全体を外すことはありません。
※ ケーブル断線の修理は別です。
余計な分解をすると壊してしまうリスクが高くなります。
分解する前に本当に分解する必要があるかどうかを考えてから必要箇所だけを分解するようにしてください。
またケーブルを断線してしまって自分で修理する自信がなくお困りの方は、ケーブル交換作業の代行させて頂きます。
ショップのお問い合わせかこのブログのお問い合わせにご連絡ください。
最後に
スイッチライトは落下したことで壊れたり、自分で分解をして壊してしまうことが多いです。
しかし基本的には落としたり乱暴な扱いをしなければスティック以外は壊れにくい機器です。
こちらの記事【スイッチライトはスイッチよりも壊れにくい!!】でスイッチとの故障の比較をしていますので宜しければご覧ください。
またスイッチライトの故障でお困りの方はコントローラー修理Preludeのネットショップで修理をしておりますのでご利用ください。
ヤフーショッピングのコントローラー修理Preludeヤフー店も始めました。
※ システムが違う部分もありますので、詳しくはストアのお買い物ガイドをご覧ください。
コメント
紹介されている他に珍しい故障があり投稿させて頂きました。
十字キー左側だけが反応しない為フレキシブルケーブルやサブ基盤を交換しましたが治らない不思議な故障でした。
恐らくメイン基盤の故障かと思いますが場所を特定のするに至りませんでした。
過去数十台は修理してきましたが初めての経験で何が原因か分からず諦めました。
試せる事は一通りやりましたが駄目でした…